福島第一原発の処理水海洋放出により、中国向け水産物の輸出が滞る中、政府は新たな対策を2023年12月1日に発表しました。これに伴い、中国向けの水産物輸出が前年同月比で90.8%減少し、その代替となる市場を開拓する必要性が急務となっています。
具体的な対策として、政府は中国に代わる需要の創出を目指し、ベトナムでホタテの殻むき作業が可能かどうか検討するとともに、ベトナムの水産加工施設が米国の衛生基準を満たすかを調査するため、来年1月に調査団を派遣する計画を進めています。この動きは、米国のエマニュエル駐日大使によるベトナムの施設の紹介に基づくものです。
経済産業省も関与し、米国、カナダ、シンガポールからの水産物のバイヤーを今月3日から日本に招待する発表を行いました。これには、青森、岩手、宮城、福島の4県で商談会が開催され、来年2月には北海道や東北、九州などでホタテやブリの産地で視察会も行われる予定です。
また、来年3月には東京で開催される食品展示会「フーデックスジャパン」に例年の6倍にあたる120人を海外から招待する計画があり、1月と3月には米国、2月にはアラブ首長国連邦(UAE)で開催される見本市にも日本の水産業者を派遣し、商談会を行います。これらの取り組みを通じて、新たな国際的な取引機会を模索しています。
出典 https://news.yahoo.co.jp/articles/8fe5acdc946045a823fc539366cf5f033a9d118c